半世紀余りにわたり、志賀高原(下高井郡山ノ内町)の入り口に近い蓮池と、中ほどの発哺(ほっぽ)温泉の間で観光客を運んだ「志賀高原ロープウェイ」が運行を取りやめたことが21日、分かった。乗客が最盛期の7分の1ほどに減ったためで、運行する志賀高原リゾート開発(同)は「使命を終えた」。だが、年間を通じて観光客でにぎわう高原の「シンボル的な存在」(宿泊業者)だけに、観光関係者には戸惑いが広がっている。 同社によると、同ロープウェイは1960(昭和35)年3月に運行を開始。蓮池駅-発哺温泉駅間の約1・5キロを8分ほどで結んだ。ゴンドラは2基あり、1基は定員40人。最盛期の昭和40年ごろは年間約45万人が乗ったが、近年は6万人弱に落ち込んでいた。 例年、整備期間を除いて12~3月の冬季、春の大型連休~10月の夏季に運行。今年は3月に東日本大震災が発生したため、7月に夏季の運行を始める予定だった。同社