外国の地に降り立ったときに問題になるのは単なることばの差異だけではない。ことばの違いの裏に潜む文化や歴史などの背景を全て含んだ「ことばの壁」が立ち表れてくる。このような「壁」を乗り越えたことばの研究者は、どのように日本を俯瞰するのか。言語学者・日本語学者のナロック・ハイコ教授(東北大学)に話を聞いた。(取材・撮影 山中亮人) ナロック・ハイコ教授(東北大学)02年総合文化研究科博士課程修了。Ph.D.(哲学)、博士(学術)。北海道大学助教授などを経て、17年より現職。 日本の「ガラパゴス化」への危惧 現在の研究内容について教えてください 名詞や動詞などの内容語が助詞などの機能語に変わっていく「文法化」や、話し手の判断や認識を表す「モダリティ」が主な研究対象です。日本語をはじめ、通言語的に研究しています。最近は本の執筆依頼に追われていますが、いつかは日本語の総括的な文法書を執筆するのが夢です
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