地震によって発生した津波が高くなりやすい場所とは、一般的にどんなところだろうか。多くの人は、東北地方太平洋側の三陸海岸のような、V字形で急深の湾が連なるリアス式海岸を挙げるだろう。湾の入り口に入った津波のエネルギーが、湾の幅が狭まるにつれて集中し、海水が高く盛り上がっていくからだ。だが、正解はこれだけではない。実は、沖に向かって浅い部分が舌のように突き出し、その周縁が急に深くなっている場合、舌の根元に当たる場所が危ない。低い海中山脈のようなもので、津波のエネルギーは、山脈の陸側の付け根部分に集中する性質がある。 海岸から沖へと突き出した「岬」の多くは、このように、延長部の海底が舌のような浅瀬地形となって張り出していることが多い。そのため、岬の先端付近も津波が高くなりやすい場所だといえる。 昭和58(1983)年5月26日、秋田県沖を震源として発生したマグニチュード(M)7・7の日本海中部地
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