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  • タイムラグと閾値 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    景気でも、業界の動向でも、道路の渋滞でも、何にでもタイムラグがあります。 今、「餃子の王将」に行列ができています。少し前に、メディアで「餃子の王将」ブームと盛んに言われていた頃は、今ほどの行列ではありませんでした。たしか、雨上がり決死隊がラジオで話し出して、生中継したりして、決定打は「アメトーーク!」で王将芸人という企画をやったことでブームが生まれたんですよね。 このブームと行列のタイムラグは、おもしろいな、と思いました。私は、このタイムラグは閾値で説明できるのではないかと思っています。 「餃子の王将」がメディアでブームだと言われた時点では、じつは閾値を超えてなくて、そのブームをメディアで知り、巷で話題にされ、熟成されて、やっと閾値を超えて、今、「餃子の王将」に長蛇の列ができる、というプロセスかな。このブームの場合は、タイムラグが約1ヶ月でしょうか。 このタイムラグ感覚をいつも意識していた

    タイムラグと閾値 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2009/08/18
  • 言葉の速度について - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    広告は見てもらえる、みたいな気持で作るなというのは、マス広告の危機だなんだといわれる前からよく言われることで、とあるクリエイターは、きれいなポスターをつくってきた後輩クリエーターに対して「キミ、この広告で人が振り向くと思う?例えばさ、白いポスターの真ん中にうんこがあるとするじゃない。それ、気持いいかどうかはともかく、見るよね。そのうんこのポスターに勝たないといけないのよ。」と言ったそうです。まあ、うんこのポスターは極論だとは思いますが、広告は、「そんなもの誰も見るかいな」みたいな気持でつくってちょうどいいんじゃないか、と思います。 新聞広告でも、テレビCMでも、ポスターでも、ウェブバナーでも、広告である限り、まずは見てもらうことが大事。でもそれは第一段階クリア、みたいなことに過ぎなくて、そのあとの段階がいくつもあります。これだけ情報が多くなってきた今の世の中、人々の広告に対するスルー力はか

    言葉の速度について - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2009/02/07
    "よく広告コピーでは「なるだけ漢字はひらけ(ひらがなで表記しろ)」と言われます"
  • アンダーグラウンド - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    村上春樹さんが「エルサレム賞」という文学賞を受賞する(参照)とのことで、よく読んでいるブログなんかにも村上さんについての言及が多く、ちょっとした村上春樹論ブームみたいな感じになっています。私は、まあ普通に読んでいるという程度なので、村上春樹論など書けるはずもなく、あまりその中には入れないなあという感じなんですが、ちょっと気になることもあるので、メモ程度に書いておこうと思います。 ざっくりとした言い方をお許しいただければ、村上春樹という人は、日を代表する世界的作家であり、世界に多くのファンを持っていて、次回作を世界が待っているという作家。たぶん、そういう世界的作家というのは日では唯一の存在なのではないでしょうか。大江さんもそうかもしれませんが、若者にも読まれるという同時代性みたいな基軸では、たぶん唯一。 過去にたくさんエッセイも書いておられるけれど、エッセイではなく小説を期待される作家だ

    アンダーグラウンド - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2009/02/01
  • もの足りないけど、こと足りる。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    テレビ番組のインタビューで、いきものがかりの男性のどちらかの人がふともらした言葉なんですけど、なんとなく気になる言葉だったのでメモ。とある郊外のショッピングセンターで「よくここに来ていたんですよ。ここ以外、行くとこないですしね。ものたりないけど、こと足りる、って場所なんですけどね(笑)」みたいな感じだったと思います。 いま帰省中なんですが、その場所は大阪市の東のはずれで、子供の頃は市場や商店がぽつぽつとある下町でした。それは「もの足りないし、こと足りない。」という感じでした。それでも日々の生活では、市場や商店で「こと足らして」いたし、日々の生活では「もの足りない」という感情は案外生まれにくいので、それなりにのんびり暮らしてました。 また、「もの足らない」ことや、市場や商店では「こと足りない」ものは、繁華街にあるデパートで手に入れたりしていました。それは休日のちょっとしたお出かけだったし、そ

    もの足りないけど、こと足りる。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2009/01/02
  • ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 新聞 都道府県別シェアから見た広告メディアとしての新聞

    広告媒体として見たときの全国紙というのは、じつは首都圏および関西圏の広告メディアであって、案外、新聞というのは全国を包括するメディアではないということは言えるかもしれません。引用のデータ(参照)は昨年3月のデータらしいですが、このシェアに関しては大きな変動はないと思います。新聞名は、その都道府県のトップシェア紙、%はシェア(その新聞の世帯普及率)、続いて発行部数です。 北海道   北海道新聞   49.3% 123万部 青森県   東奥日報    47.8   26万 岩手県   岩手日報         47.6   23万 宮城県   河北新報         57.05   50万 秋田県   秋田魁新聞   64.68   26万 山形県   山形新聞    55.72   23万 福島県   福島民報    42.48   31万 茨城県   読売新聞    42.08   43

    ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 新聞 都道府県別シェアから見た広告メディアとしての新聞
  • こういうのって、ある意味で広告の理想形だよなあ。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    テレビにしたって、新聞にしたって、ウェブにしたって、所詮広告はおじゃま虫。コンテンツを中心に考えれば、広告なんてなかったほうがいいに決まっています。まあ民放なんかは、広告収入で成り立っているから、その猥雑さが民間のたくましさだったりするところはあるけれど、例えば映画館で映画を見ているときに、物語の途中でCMが入ったりすると興ざめですよね。 基的には、私は広告をそんな「おじゃま虫」という立ち位置をベースに考えていて、だからこそ、せめて広告はおもしろくなくちゃいけないだとか、せめて何かの役に立つものでなければならないだとか思うわけで、広告というものがそれ自体で自立しているものであるとはあまり考えていません。私がお得意さんに対して、これじゃいくらなんでも悲しすぎます、と抵抗する論拠は、ここ。広告はおもしろくあらねばならない、ではなく、「おじゃま虫」たる広告はせめておもしろくないと失礼じゃないで

    こういうのって、ある意味で広告の理想形だよなあ。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2008/12/04
    "世の中の人はみんな広告が大嫌いだ、という前提"ってのは普通だけど"「おじゃま虫」たる広告はせめておもしろくないと失礼"か
  • ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 糸井重里さんの重さ

    コピーライターの時代がありました。言葉を武器に、ひたすら言葉が紡ぎ出す世界を付加価値にして、コピーライターという職業は時代の寵児になっていきました。いま思えば、それはバブルだったのかもしれません。その付加価値には、きっと広告が含まれていなかったのだと思います。小説家、詩人、作詞家、そして、コピーライター。言葉のプロフェッショナルを指向してはいても、それは広告のプロフェッショナルを指向してはいませんでした。 けれども、あの時代はそれでよかったのでしょう。それでもものが売れました。あの時代から少したって、つまり、バブルが崩壊する真っ最中に、私はコピーライターになりました。CIプランナーからの転身だったので、時代の寵児としてのコピーライターにはあまり興味はありませんでした。うまいコピーはうまいと思いますが、そこに憧れはなかったような気がします。 そんな中、これはまいったなと唸らせられたのは、糸井

    ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): 糸井重里さんの重さ
    enthu
    enthu 2008/11/16
  • ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): なぜ吉野家は食券機を置いていないのか。

    有名な話ですのでご存知の方も多いかと思いますが、吉野家に券機が置いていなくて、代金後払いなのは、べ終わって店を出るお客様に「ありがとうございました。」の挨拶をする機会を店員さんが逃さないようにするためなんですね。 券制や料金前払い制は効率がいいのですが、店員さんが用事をしている間にお客さんが店を出ると、挨拶する機会を逃してしまいます。ラーメン屋さんなんかで店を出るとき無言なことってよくありますよね。まあそんなもんかなと思うので、あまり不愉快にはなりませんが、客としては「ありがとうございました。またどうぞ。」なんて言われるほうが気分はいいですものね。 バブルの頃、さかんにCI=Corporate Identityが重要だと言われました。CIは、大きくVI=Visual Identity(視覚的なアイデンティティ:ロゴとかシステムデザインとか)とBI=Behavior Identity(

    ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね): なぜ吉野家は食券機を置いていないのか。
  • なぜ理屈っぽい広告は嫌われてしまうのか。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    長年、外資系広告会社で仕事をしていると、外資系広告会社や外資系広告主が陥りがちな罠もよく見えてきます。外資系(とそれに親和性を持つ日系企業)は、概ねデータ、調査、戦略が好き。要するに理屈っぽいんですね。いい言葉にすれば、論理的とも言えますが、その論理的思考にはひとつのパターンがあって、今回は、新幹線移動中につき、時間がたっぷりあるので、そんな理屈っぽい広告が陥りやすい思考パターンについて「論理的」にねちねちと考えてみたいと思います。 ■それは文学少年の初恋における思考パターンと同じ 子どものときから恋愛小説をよく読んでいて、頭の中では恋愛のいろはをすべて理解している少年がいるとします。その少年が、生まれてはじめてひとりの女性を好きになりました。彼は、考えます。どうしたらうまくいくのか。自分のいいところをアピールしようとします。僕は読書が大好きで、ピアノが上手とか。彼は、自分が他の男性とどの

    なぜ理屈っぽい広告は嫌われてしまうのか。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2008/08/11
  • 広告会社の再編で何が変わって何が変わらなかったのか - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    広告会社の再編をアサツーDK(旭通信社、第一企画の2社の合併。現ADK)が発足した平成11年(1999年)頃からだとすれば、あれから10年弱経ったことになります。それは、私が広告代理店に在籍してきた歴史にも重なりますので、少々の資料とともに、広告会社の再編によって、何が変わって何が変わらなかったのかを、ごく私的に考察してみたいと思います。 ■外資の再参入とともにあった日の広告会社の再編 その合併のあと、様々な再編が行われました。I&SがBBDOと合併し、I&SBBDOになり、日産のハウスエージェンシーであった日放は、TBWA/JAPAN(注:/は逆向き)になり、現在はTBWA/HAKUHODO(注:/は逆向き)になっています。また、東急エージェンシーの海外広告部門であった東急エージェンシーインターナショナルは、ソニー子会社になりインタービジョンへ、そして、電通資が入ってフロンテッジと社

    広告会社の再編で何が変わって何が変わらなかったのか - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
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    enthu 2008/08/06
  • 外資系広告代理店の真実 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    とまあ大げさなタイトルを付けましたが、外資系の体、つまり、海の向こうの広告代理店の動向などを自分の知る限りで書いてみたいと思います。なんか最近、こういう自分の小さな知識みたいなことをエントリにまとめるのがマイブーム。って、言葉づかいがちと古いですね。この、ちと、と言うのもマイブーム。って、しつこいですね。すみません。題、始めます。 欧米の広告代理店の動向、こっちに入ってくるのはいい話ばっかり。クリエイティブエージェンシーの台頭だとか、あっちはアイデアで戦っているだとか。まあ、それも真実ではあります。ほんと、かつてのDDBなんかも、Saatch & Saatchなんかも、立ち上げて、あっという間にメガエージェンシー。最近では、Wieden+Kennedyだとか、Fallonだとか、BBHだとか。 アイデア一発で大きなクライアントをつかんで、一世風靡。でも、時代の寵児になって、メガエージェ

    外資系広告代理店の真実 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
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    enthu 2008/07/22
  • 「はてな」のこと少しわかってきた。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)

    正直言って、「はてな」というサービスがよくわかりませんでした。昔からよく名前は聞くから存在くらいは知っていたし、自発的にブログを書き始めたのは最近だけど、ネットは昔から見てはいたので、「はてな」イコール「人力検索」と「はてなダイアリー」のイメージですね。 インターフェイスが少々複雑そうだし、「はてなダイアリー」は最近はそうでもないけど、昔は読んでいくと文中にリンクばっかりで、ふとしたことでリンクをクリックしてしまって、「いま読んででるとこなのに、もうっ!」って感じになって、ちょっとイライラするなあ、という印象。それに、ブログが出る前からあったから、レンタル日記のイメージもあったし。 当然、「はてな」という会社がいわゆる「へんな会社」というキャッチコピーのもと、たいへん面白い会社なんだということは知っていて、でも、そのサービスはいまいち不明。そんな感じがあったんですね。 私が「はてな」を意識

    「はてな」のこと少しわかってきた。 - ある広告人の告白(あるいは愚痴かもね)
    enthu
    enthu 2007/09/17
    きれいな解釈
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