深町秋生「ヤクザ。国民を映す鏡」 - ビジスタニュース

深町秋生「ヤクザ。国民を映す鏡」 2010年09月19日23:00 担当者より：2009年に作家の深町秋生さんが“ヤクザ”について論じたものです。また、近日、深町さんの新刊『ダブル』（幻冬舎）が発売予定との由。そちらも併せてどうぞ！ 更新日：2009/02/18 「一家として決まったことを呑むのが、渡世人の仁義だ。白いもんでも黒いと云わなくちゃならねえ。それぐらいのこと知らねえ、おめえじゃねえだろう」『博奕打ち 総長賭博』より 仁侠映画が好きだった。 親分のためなら喜んで命を差しだす子分たち。代紋を護るために誇り高く生きる親分衆。弟は兄貴分を慕い、兄貴分は弟を想う。「お前のためなら喜んで死ねるぜ」男が男に惚れぬく美しき他者犠牲。絆と義理の濃密な世界。ああ！ ……といったようなヤクザ作品を二十一世紀の日本で求めるのはどうやら難しいようで、ヤクザやアウトローが活躍する作品はとんと見ら