豆鉄砲:いろんな意見がありますね

先日（1月18日）、朝の電車のなかで毎日新聞を開いてぐったりした。 「ブックウオッチング」という新刊本を紹介するコーナーで、なんと『嫌韓流 反日妄言撃退マニュアル』なんて本を紹介している。例の『嫌韓流』を出したのと同じ版元から出た本である。 ＜「日帝は朝鮮王朝を滅ぼし植民地化した！」とくれば「合邦を望んだのは李朝の圧制に苦しんだ朝鮮人だ」と応じる。…（中略）…など、前4章37項について双方が激しくわたり合う。＞ などと毎日新聞は紹介している。だが「反日妄言撃退マニュアル」とタイトルに冠した本の内容を「双方が激しくわたり合う」などと書くのはごまかしだ。「妄言」を「撃退」しているんでしょ（「合邦」とはまた芸が細かいね）。 紹介は＜応酬の陰に日韓両国の抱える歴史的な諸問題の根深さが見える。＞という、わかるようなわからないような言葉で締められている。「この本の主張とは距離をとっていますよ」と言いた

[sarutora]

行き着くのは「自由な言論」などではなくて「本当のことはなんにもわからない」「どっちもどっち」といった知的アパシー…「いろんな意見がありますね」などと涼しい顔をするのは、民主主義社会のエトスではない