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「平手もアレなんで、飛車角落としましょか?」 私はとある辺境の集落で生まれた。幼少期より将棋の才に... 「平手もアレなんで、飛車角落としましょか?」 私はとある辺境の集落で生まれた。幼少期より将棋の才に恵まれ、齢十を超える頃には、すでに村に敵はなかった。私は村の神童と呼ばれ、皆は私が名人のタイトルを獲ると疑わなかった。 「わぁの村から将棋の名人でたら、これ以上の名誉はなかんべ」前職祈祷師の、分家の高橋爺さんは述べた。 そして齢二十にして私は上京し、肩慣らしに新宿将棋センターを訪れた。白髪のご老人が対局を挑んできた。ご老人には申し訳ないが、私が名人になる為の礎になって貰おう。 1局目、私は自ら編み出した戦術、高橋システムを用いたが、ご老人の恐るべき棒銀に敗北を喫した。私は混乱した。 2局目、私は自ら編み出した秘策、ゴキゲン高橋(通称ゴキ高)を用いたが、やはりご老人の恐るべき棒銀に敗北を喫した。これは悪夢だろうか。 そして3局目、振駒の末に、ご老人は述べた。 「平手もアレなんで、飛車角落としまし




2019/02/24 リンク