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福島第一原発処理水の海洋放出を阻む「不安の正体」
東京電力福島第一原子力発電所で処理水を海洋放出する計画について、原子力規制委員会が審査書案を了承... 東京電力福島第一原子力発電所で処理水を海洋放出する計画について、原子力規制委員会が審査書案を了承した。意見募集(パブリックコメント)を実施した後、正式に認可する見通しだが、地元の漁業関係者の反対は強い。 背景には、放射性物質は「危険」という風評被害と、東電・政府への不信感がある。なぜ人々の不安が消えないのか紐解いていく。 日常的に浴びている量よりはるかに低い数値 福島第一原発では核燃料が溶解したデブリの発熱が続き、冷却している。そこに1日100トンを超える雨水や地下水が流れ込み、高濃度の放射性物質で汚染した水が増えている。これを汲みだして、多核種除去設備(ALPS)で処理してほとんどの放射性物質を除去している。 汚染水をALPSで処理するとルテニウムやヨウ素などほとんどの放射性物質を基準値以下に減らすことができるが、トリチウムだけは除去できない。トリチウムは放射性の水素で、大気成分と宇宙線
2022/06/07 リンク