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『映画の奈落 完結編 北陸代理戦争事件』(講談社) - 著者:伊藤 彰彦 - 柳下 毅一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
著者:伊藤 彰彦出版社:講談社装丁:文庫(416ページ)発売日:2016-04-21 ISBN-10:4062816253 ISBN-1... 著者:伊藤 彰彦出版社:講談社装丁:文庫(416ページ)発売日:2016-04-21 ISBN-10:4062816253 ISBN-13:978-4062816250 実録路線終幕の象徴『北陸代理戦争』が放つ“映画の悪”ヤクザを描いた映画のせいでヤクザの抗争が生まれ、実際に人が殺された……。 ケネス・アンガーは悪についてこう語った。「悪とは魅力的で、抗いがたく、魅惑的でありつつ究極的には決して満たされぬ非現実へと誘惑するものだと思う。そのすべてが映画についてあてはまるだろう」映画は決して満たされない夢へとわれらを誘いこむ。それに魅入られてしまえば、そこには破滅が待っているだろう。それは映画そのものが本質的に孕んでいる悪である。あるいはそれを「映画の奈落」と呼んでもいいかもしれない。 『映画の奈落』は1本の映画についての本である。1本の映画がいかに人を虜にし、いかに人を破滅させたかについて
2020/01/21 リンク