隣のおばあさんが亡くなったときのこと - おうつしかえ

あれはわたしが中学生の夏休みでした。 隣の小さな貸家におばあさんが一人で暮らしていました。 地主が多いところで、貸家（ごとき）に住んでいる独り者のおばあさんということで、周りの人はあまり親しくしていませんでした。 母は結婚してこの土地に来ましたが、何年経っても余所者でした。ややもすると、母だけのけ者にされたり、陰口を言われたりもしていたようです。今で思うといじめられていた？という感じでした。 ご近所にそれほど親しい人がいなかった中で、そのおばあさんとは、時々お総菜のおすそわけをしたり、旅行のお土産をやりとりしたりと、時間を掛けて少しだけ親しくなっていきました。 おばあさんはわたしたちにも優しく、回覧板をもっていくと、「ちょっと待ってね」と奥へ行き、「少しだけど」と言って、チョコレートをくれたりしました。玄関口で一緒におしゃべりをしたりもしました。 ［広告］ ある日、母が「ちょっと」とわたし

[banban]

母から聞いた話と自分の体験と元に多少ぼかしながら書きました。

[ami-go40]

怪談話じゃないよね。大人になってから受け止めることのできる事実。

[platypus0114]

隣りのおばあさんにとって、母さんが唯一の知り合いだったのかも。夢の中にまで出て感謝の気持ちを伝えるくらい、親しかったんだなぁ。

[flclover7]

理屈では説明できない虫の知らせとか、胸のざわつきはたしかにある。

[hinatakokage]

やっぱりこういう事ってあるんですね。私の親も似たような経験をしています。

[amenomorino]

五感でなんとなく感じていた、でもあまり出しゃばるようで遠慮があった、それらからの心理状態だったのかもしれませんね。（気のせいといってるのではないです。）

[ashikus]

超常っぽさをにおわせながらも、怪談じゃなく、しみじみ死というものを考えさせてくれるいい話になってますね。

[ikd18]

気のせいとかじゃなくて、でもたぶん、今の科学では解明できないけど、きっと理屈で証明できる何かが人間には備わっているんだと思ってます

[trick-spec]

やはりそういうのってあるんですね～。

[ikurazu]

しかえちゃんのお母様とご家族がいただけで…お隣の方は…すごく心強かったと思います。

[toithomas]

実は私もあるんです。だからあると思います。

[yuki_sheena]

東京の爺さんを見舞いに行って、帰る日の早朝に亡くなってドタバタしたのを思い出します。ある人にはある、何か。