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「トランプの系譜学」本でひもとく 窮地の右派とSNSが育てた 政治社会学者・生井英考さん|好書好日
開票の先行きを不利と見て対立陣営が「選挙を盗もうとしている」とツイートする米大統領。それにけしか... 開票の先行きを不利と見て対立陣営が「選挙を盗もうとしている」とツイートする米大統領。それにけしかけられ、徒党を組んで開票所に怒声を浴びせる群衆――そんな前代未聞の光景が日常茶飯だった今年の大統領選挙が、ようやく終幕を迎えた。 政治の分極化は聞き慣れた言葉になってしまったが、それ以上に痛切なのが社会の分断の傷だろう。しかもそれは米国社会の統治者たる現職大統領が自ら仕掛けてきた分断なのだ。 4年前、トランプ現象の出現を前に「反知性主義」に注目が集まったのは記憶に新しい。 R・ホーフスタッター『アメリカの反知性主義』を改めて開くと、封建的身分制なき国の庶民的な「反知性」の系譜がアメリカ史を貫く原動力である一方、ともすれば「エリート知識人」への理屈抜きの反感と容易に結びつくことも実感する。 だが、どこにもありそうな「叩(たた)き上げ対エリート」の図式だけでは、あのトランプ現象の暴力的熱狂は解明でき
2020/11/24 リンク