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《追悼》「もう相棒のような感じです」亡くなった坂本龍一が「古いアナログ・シンセサイザーの音」にこだわり続けた理由 | 文春オンライン
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《追悼》「もう相棒のような感じです」亡くなった坂本龍一が「古いアナログ・シンセサイザーの音」にこだわり続けた理由 | 文春オンライン
失われた「アウラ」 福岡 坂本さんが昔から使われているシンセサイザーも、人工的に音を作り出す装置と... 失われた「アウラ」 福岡 坂本さんが昔から使われているシンセサイザーも、人工的に音を作り出す装置ということからデジタル的だと思われがちですが、実は、初期のシンセサイザーはアナログ的で、電圧によって音が変えられるそうですね。ということは、一回限りの指先の力加減で違う音が出てしまうということですか。 坂本 まさに、僕が使っている七〇年代や八〇年代に作られた古いアナログ・シンセサイザーがそうなんです。電圧によって周波数が変わり、音色も変わります。たとえば、家で弾いているときと、仕事場に持ってきたときとでは電圧が微妙に違うので、音も微妙に違ってくるんです。まったく同じモデルでも、一台一台音が違いますから、とても愛着がありますね。もう相棒のような感じです。 以前、作曲家の冨田勲さんが「シンセサイザーの電気は雷の電気と同じだ」と言っていましたが、そう考えると、シンセサイザーが出すのは自然の「音」という