ケニア・マサイ族の若者が伝統的に培われてきた能力を競う「マサイ五輪」が13日、ケニア南部のアンボセリ国立公園近郊の草原で開かれた。集落から選抜された若者120人が参加。やり投げや垂直跳び、5キロ走などを競った。 マサイ族は長年、ライオンを殺すことで勇敢さを示してきた。しかし、ライオンの数が激減したため、スポーツで身体能力を競うことにした。草原には伝統衣装を着た女性たちが応援に駆け付けた。勝敗が決まると、男たちは雄たけびをあげて勝者を祝福した。 裸足で800メートル走に出場し、優勝したチュブルス・サンカレ選手(19)は「靴は重いからいらない。マサイはずっと裸足で走ってきた」。同五輪は2012年に続いて今回が2回目。大会関係者によると、昨年は資金が集まらず延期されていた。(アンボセリ=三浦英之)