企業変革の2つのモード（その5）「創造的破壊」と言うけれど | 戦略｜DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

戦略ストーリーの書き換えが難しい理由を一言でいえば、それが「創造的破壊」を必要とするからだ。「創造的破壊」は企業変革との関連でよく出てくる言葉である。しかし、これほど「言うは易く、行うは難し」の仕事はない。「創造的破壊」といった瞬間に、破壊と創造という真逆の向きにあるベクトルを同時に扱わなければならなくなる。あっさりいえば、矛盾である。 戦略転換をとくに難しくしているのは、創造よりも破壊の方にある。現状に深刻な問題がある。戦略を変えなければならない。こうした状況にあったとしても、新たにどちらの方向を向けばよいのか、何をしたらいいのか、あるべき「創造」についてはだいたい見当がついているものだ。 ところが「破壊」が難しい。とりわけ過去において成果をもたらした「優れた戦略ストーリー」を有している（有していた）企業にとって、破壊は創造の何倍もエネルギーのいる仕事となる。だから、多くの企業は破壊に手

[gruza03]

追いつめられると守りに入るのが人情だからだ。その結果、そのまま競争圧力による破壊に身を任せ、そうこうしているうちに破壊尽くされてジ・エンドとなる。