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もううんざり! 競争社会から降り始めた現代のディオゲネスたち(木澤 佐登志)
深夜二時の「ゴブリンモード」 これらふたつの記事から見えてくるのは、「生産性」の論理に対する一種の... 深夜二時の「ゴブリンモード」 これらふたつの記事から見えてくるのは、「生産性」の論理に対する一種のハンガーストライキのような静かなる抵抗である。あるいは、二一世紀における「堕落論」? 翻って欧米に目を向けてみれば、二〇二二年、イギリスのOxford dictionaryが「今年の新語・流行語」であるWord of the year 2022に選出した単語が“goblin mode”(ゴブリンモード)であったというのは象徴的に見える。というのも、このゴブリンモードもまた、コロナ禍においてSNSを中心にして爆発的に流行した言葉で、その意味も「社会的規範に対する拒絶」を内包しているからだ。 端的に言うと、ゴブリンモードはある種の規範から逸脱したライフスタイルを指し示している。たとえば、ベッドで横になりながら、ポテトチップスの袋を片手に、SNSのタイムラインを延々とスクロールしながら一日を過ごす。
2023/03/03 リンク