中国全土が激怒した誘拐人身売買の被害者は別人？なぜ当局はひた隠す（北村 豊） @gendai_biz

深まるばかりの疑惑 先の述べた通り楊慶侠は豊県第二人民医院の精神科に入院している。病床に伏す楊慶侠が医師と会話する場面の動画がネット上に投稿されたが、医師の質問に対して彼女が四川省出身者しか使わない方言で回答した事実が浮かび上がったことから、楊慶侠が李瑩ではないかという疑念がなおさら強まり、さらなる調査が必要だとする世論が沸き上がった。 こうした状況を踏まえて、江蘇省は2月中旬に調査チームを組織して種々の調査を実施したが、その結果は徐州市の第3回調査の内容と同様で、「楊慶侠は雲南省出身の小花梅である」というものだった。 彼らは雲南省阿古村の関係者に対してDNA鑑定を実施しただけでなく、李大忠の死後に再婚して李家を離れた李瑩の母から「写真から判断して楊慶侠は李瑩ではないので、DNA鑑定は不必要」だとの言質を取付けたと言明した。 ただし、その後に判明したところでは、当該調査に費やしたのはわずか