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武士は戦さでポニーを駆る 『武士の日本史』 - HONZ
侍ブルーと一銭五厘。本書にあった言葉で私の印象に残ったのは、この二つだった。「サムライブルー」は... 侍ブルーと一銭五厘。本書にあった言葉で私の印象に残ったのは、この二つだった。「サムライブルー」はサッカー日本代表のこと。「一銭五厘」は召集令状の葉書代のことで、兵隊の代わりなど葉書一枚で済むという意味がこめられている。書名にあるとおり、本書はわが国の武士の歴史をまとめるとともに、「武士道」などの精神史もたどっている本だ。 本書を読んだ直後にサッカーW杯を観ていたら、選手の口から「日本人のメンタリティ」という言葉が出た。そのとき「おやっ」と思った。それは“強い相手に屈しない強靭な精神”を表現した発言だったが、その“メンタリティ”が日本人固有のものなのか、私は違和感を覚えたのである。第2次世界大戦の当時によせて、この本には、次のような指摘がある。 当時、物質文明は欧米の方が優れているかもしれないが、精神文明では日本が優れている、だから日本が勝つ、という主張がなされた。物質文明、つまり生産力や科
2018/07/11 リンク