決して楽観視できない米朝合意後の世界 完全かつ不可逆的な非核化は不可能、核化した北朝鮮に備えよ | JBpress (ジェイビープレス)

韓国・北朝鮮間の非武装地帯（DMZ）にある板門店で、2回目の会談を前に抱擁を交わす北朝鮮の金正恩労働党委員長（左）と韓国の文在寅大統領。韓国大統領府が東亜日報を通じて公開（2018年5月26日撮影）。(c)AFP PHOTO / Dong-A Ilbo / Handout〔AFPBB News〕 いずれ会談は行われるであろうが、会談で米朝が、北朝鮮の「CVID（完全かつ検証可能で不可逆の非核化）」に合意したとしても、実質的な真のCVIDの実現はできるのであろうか。その可能性を分析する。 1 CVIDが実現できない軍事上の理由 米朝首脳会談開催については、開催合意後も駆け引きが続いている。米朝は、まだ実質的な譲歩をしているわけではない。特に米国はCVIDを北朝鮮が行動で示すまでは、圧力を緩めないとする原則的な立場を崩していない。 しかし、CVIDを真に達成することは、以下の軍事的理由からほぼ