社説：ガソリン高で補助金 価格抑制効果が見通せぬ | 毎日新聞

ガソリン高が止まらない。 レギュラーガソリンの全国平均価格が約13年ぶりに1リットル当たり170円を超えたことを受け、政府は石油元売り会社に補助金を支給する価格抑制対策を始めた。 だが、その効果には早くも疑問符がついている。 対策は元売りがガソリンスタンドへの卸値を補助金相当分下げることで小売価格を抑える仕組みだ。ただ、各スタンドは他の経費も考慮して小売価格を決めており、狙い通りになるとは限らない。 実際、先月最終週は、1リットル当たり3・4円の補助に対し、価格抑制効果は2・5円にとどまった。原油高の加速で、10日から補助は上限の5円に達する見通しだ。予算の制約から直ちに上限を引き上げるのは難しく、さらなる高騰には備えられていない。 補助が3月末までの時限措置で、長期化を想定していないのも問題だ。産油国の油田開発の停滞やウクライナ情勢を巡るロシアからの供給不安で原油高は長引きそうだ。政府は