進まぬ3回目接種、手に入らぬ飲み薬 高齢者施設、政策と裏腹に | 毎日新聞

新型コロナウイルスに感染した高齢者が居住する「陽性者ゾーン」に立ち入るための準備をする職員＝東京都内の特別養護老人ホーム提供 新型コロナウイルス感染症で政府が感染防止に力を入れる高齢者施設で、ワクチンの接種や経口治療薬（飲み薬）の投与が進んでいない。政府は飲み薬の普及で重症化を防ぎ、医療機関への負担を減らすことに期待を寄せるが、ワクチンを含めて供給や現場の環境が整っていない課題も浮かぶ。【村田拓也、石田奈津子】 医師不在、情報すら把握できず 「2月末までに接種を終えることはできない。3月末でも全体の7～8割程度だろう」。関西地方でサービス付き高齢者向け住宅（サ高住）を展開する会社の担当者は、月末までに入居者のワクチン3回目接種を済ませるのが厳しい現状を明かした。 サ高住は、安否確認や生活相談などのサービスを受けられる高齢者向けの賃貸住宅。必要に応じて医療や介護サービスを個別に契約する。特別