戦時下のウクライナ人銅メダリスト「ロシア選手と握手できない」 | 毎日新聞

地下シェルターに避難していた当時の生活を振り返るレスリング選手のイリーナ・コリアデンコさん＝ウクライナ北部イルピンで2023年7月19日、金子淳撮影 ロシアの侵攻が続くウクライナでは、2024年7～8月のパリ夏季オリンピックを目指すアスリートたちが先行きの見えない不安の中で練習を続けている。国内では連日のように空襲警報が鳴り、死傷者数が増えていく。20年東京夏季五輪・レスリング女子の銅メダリスト、イリーナ・コリアデンコさん（24）は、「平和の祭典」にかける複雑な思いを語る。「この戦争で町が壊され、多くの人たちが殺されている。それを支持するロシアの選手と対戦するとき、どうやったら握手を交わすことができるだろうか」 侵攻開始で生きるのに必死な日々に 昨年2月24日朝、首都キーウ（キエフ）郊外のトレーニングセンターに滞在していたコリアデンコさんは、爆発音で目を覚ました。テレビのニュースは戦争が始