澤田瞳子の日本史寄り道隠れ道：40歳以降は－古代の高齢者 輝ける「90歳まで右大臣」 | 毎日新聞

「百歳体操」に汗を流す女性たち。高齢になっても生き生きと日々を過ごしたいという願いは、平安時代も今も変わらない＝大阪市中央区で、梅田麻衣子撮影 先日、学生時代の友人が海外の赴任先から一時帰国した。これを機に久々に仲間が大集合したが、その席で1歳年上の仲間がぼそりと、「年男になっちゃったよ」とつぶやき、皆でお互い早いねえと言い合った。 就職超氷河期のただなかに大学を卒業してから、間もなく四半世紀。アラフォーと呼ばれる年をとうに越え、もはや全員、50の坂は目前。もっともわたしなぞは、学生時代から中身が成長している自覚がなく、いまだ学生のような気分で暮らしているのだが。 とはいえ1000年前の社会においては、40代はもはや立派な高齢者だった。現在、我々は60歳の還暦、70歳の古希など、さまざまな年齢の節目で年祝いをする。日本ではこの慣習は古くは奈良時代から始められており、40歳が年齢を寿（ことほ