日本に亡命、奈良に「極秘」滞在したフィリピンのラウレル元大統領 | 毎日新聞

カピンピン将軍（右端）が記念として女性職員に渡した一行の写真。前列中央がホセ・ラウレル大統領＝奈良ホテル提供 日本は先の大戦で「大東亜共栄圏」を掲げ、東アジアや東南アジアの国々を戦渦に巻き込んで多大な犠牲を強いた。米国の植民地だったフィリピンでは米軍を駆逐して独立させ、親日政権を立てた。独立後の初代大統領はホセ・ラウレル（1891～1959）。戦局悪化で日本が支配権を失うと日本に亡命し、45年6月11日から9月15日まで家族や政権幹部と奈良市の奈良ホテルに極秘にかくまわれた。【大川泰弘】 飲食確保に奔走 ラウレルは戦後、政治犯として米国に逮捕され、横浜拘置所に収容された。紙がなかったため本の余白に回顧録を書き、後に出版された。邦訳もある。奈良ホテルについては「待遇も設備も良いホテルであった」と記すが、滞在中の記述は多くない。 一行は2階の東側に集められた。極秘とされた理由について当時の村田

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ラウレルは戦後、政治犯として米国に逮捕され、横浜拘置所に収容された。紙がなかったため本の余白に回顧録を書き、後に出版された