たねをとるのは自然権 - 種苗法に寄せて - 天国と地獄の間の、少し地獄寄りにて

種苗法改正を巡って、いろいろな人の声を聞くようになった。私は以前、自家採種に関する本の編集に携わったこともあって、この方面には決して無関心ではない。けれど、法制度に関してはその本の著者グループの間でさえ温度差があり、私のようなシロウトがあまり踏み込んではいかんのだろうという感覚もおぼえた。現行の制度を変えるべきかどうかはともかく、現行の制度でさえ、問題点がないわけではないことも理解できる。なので、改正するのであれば、それはきちんと有識者が議論して、正しい方向性で改正されるべきであり、そういうことであれば、いまさら私がどうこういうことでもなかろうと、近頃では距離をおいていた。 種苗法にかぎらず知的財産関連の制度では、それをタテにとったグローバル企業の世界戦略との関連性が必ずとりあげられる。細かい話をすると長くなるので一言で乱暴に端折ってしまうとそういう世界戦略は概ね人類にとって好ましいもので

[mazmot]

id:brusky さん、登録業者以外は種苗の販売は禁じられています。無償の譲渡や交換は可能なので、たねの交換会のようなものは存在します。

[gonzales66]

まず激レアな経歴に驚いた。「私は以前、自家採種に関する本の編集に携わったこともあって、この方面には決して無関心ではない。」

[qwerty86]

まったく正しいと思うけど、多様性が均質性に敗北し続けてきた全ての流れは、どうしようもない。「多様な議論」なんてこの件に限らず、ついぞ見たことが無い。

[y-kawaz]

両親は農家じゃないけど田舎生まれの自分としてはまだうっすら分かる感覚。絶妙で興味深い記事。あと野沢菜のエピソードとか面白かった。

[kamezo]

〈現場の農家のたねに対する感覚は実に多様だ〜もう百人百様といっていい。そういう多様性こそが農業を支えているといえる〉〈産業の理論だけで合理化された議論が進むことに、私は危機感を覚える〉ふうむ。

[agrisearch]

実際問題、農家が激減して草の根育種の伝統がもう途切れている。「たねを守る」ことは、政策的に研究機関や種苗会社が担う必要がある。

[tekitou-manga]

野沢菜って四天王寺蕪だから大阪起源じゃないの？とWikipediaみにいったら京都に遊学中それを持ち帰ったとかいう話だった(遺伝子的に否定されてる説だそうだが

[maketexlsr]

感覚と状況を言語化してくれて感謝。農業のあれこれがFLOSSとほとんど変わらないことに気付かされて衝撃を受けた。タキイはredhatか。

[n-naname]

とても良い内容だ。昔からの営みが支えてきた種。こういう側面まで想像を膨らませて議論すべき。昨今ネットで騒がれてるような表面的で近視眼的な議論のままでは開発者と生産者の対立抗争を生んでしまいかねないよな

[brusky]

“ピクルス用のキュウリのたね”これは普通に売り物になるのでは？