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彼女の部屋にはブルーがない。|酒と猫とわたし
バケツをひっくり返したみたいな大雨が降っている。ちょうど十年前のあの日と同じように、晴れた空から... バケツをひっくり返したみたいな大雨が降っている。ちょうど十年前のあの日と同じように、晴れた空から大粒の雨。 私は会社の窓から外を眺めながら、マコトのことを考えていた。今でも雨の日はいつもマコトとの日々を思い出す。雨の匂いを嗅ぐほどに、胸がキュウッと締め付けられる。 あんなに大切な日々は、もう二度と来ない。今でも、本当にそう思う。 六歳の頃、私は福岡県の田舎町にある築三十年ほどのマンションに住んでいた。マンションというよりアパートという名前が似合う古びた建物。 私が小学校へ入学する春、マコトが隣の部屋に引っ越してきた。 「よ、よ、よっ、よっ、よろしくお願い! し、し、しっ、ししししします!」 母親と手を繋いで、礼儀正しく挨拶をするマコトは、私よりだいぶ小さくみえた。細い腕に細い脚。背丈も私よりかなり低い。幼心に「この子は大丈夫かいな」と、思った。私の中のマコトの、最初の記憶。 私もマコトにあ