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忘却の背中の - 日々人 細胞分裂
母は産まれて間もない私を抱いて、こう言ったそうだ。 「この子は世界地図と一緒に産まれてきたんねぇ」... 母は産まれて間もない私を抱いて、こう言ったそうだ。 「この子は世界地図と一緒に産まれてきたんねぇ」 生まれながらにして背中が痣だらけであった。 母の言葉の通り、地図でも描かれているかのようにして、生まれ持った灰色の痣が背中を巡っていた。 それについて医師は、痣は徐々に薄くなり、その内に消えてなくなるでしょうと言ってのけたそうだ。 しかし、成長するにつれてその痣は躰を蝕むように広がっていった。 ある程度の読み書きができる頃には、痣は背中を抜け出し、手や足、首筋、そして顔にまで飛び火し始めていた。 あたしはそのまだら模様の頃のことをなぜか今となってはよく思いだせない。 聞けば、小さい頃から既に周囲と距離があったそうだ。 しかし、あたしはいつも自分の意思で一人を過ごしていたつもりだったから、そんな風に見られていたことが意外だった。 一人の時間はいつもノートに何かを綴っていた。 学校や家で起きた日
2017/08/17 リンク