＜社説＞司法取引初適用 制度の矛盾が露呈した - 琉球新報

大いに疑問を抱かせる制度である。制度開始前から指摘されてきた懸念が現実化してしまった。他人の刑事事件の解明に役立つ協力をした場合、検察官が本人の事件について、起訴を見送ったり求刑を軽くしたりすることができる司法取引制度のことである。真相解明どころか、組織の責任逃れのために逆利用されるという矛盾が露呈した。 タイの発電所建設を巡り、現地の公務員への数千万円規模の贈賄疑惑が浮上し、事業を受注した日本企業と東京地検特捜部との間で、法人の刑事責任を免れる見返りに、不正に関与した社員への捜査に協力する司法取引が成立した。 この企業は大手発電機メーカー「三菱日立パワーシステムズ」（ＭＨＰＳ、横浜市）で、特捜部は不正競争防止法違反（外国公務員への贈賄）の疑いで、社員らの立件を検討する一方、法人の起訴は見送る方針だという。 外国公務員への贈賄に対する罰則は、個人には５年以下の懲役か５００万円以下の罰金、ま

[filinion]

企業法人が社員を警察に売る代わり、もっと大きな自分の犯罪を見逃してもらう…。そういう使い方ができてしまうんじゃ、制度的に重大な欠陥があるのは確かだなあ…。本来の趣旨に真っ向から反する。

[NOV1975]

3億が多額なのかはさておき、社員を立件したら会社無罪という取引はなんかおかしい。でも失った社会的信用はプライスレスだぜ？

[zu2]

“今回の司法取引は、ＭＨＰＳが社員らの立件に協力する見返りに、最高３億円という多額の罰金を支払わなくても済む内容とみられる”