「趣味の歴史修正主義」を憂う/大木毅 - SYNODOS

拙著『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』（岩波新書）を上梓してから、およそ3 か月になる。幸い、ドイツ史やロシア・ソ連史の専門家、また一般の読書人からも、独ソ戦について知ろうとするとき、まずひもとくべき書であるという過分の評価をいただき、非常に嬉しく思っている。それこそ、まさに『独ソ戦』執筆の目的とし、努力したところであるからだ。 残念ながら、日本では、ヨーロッパにおける第二次世界大戦の展開について、30 年、場合によっては半世紀近く前の認識がまかり通ってきた。日本のアカデミズムが軍事や戦史を扱わず、学問的なアプローチによる研究が進まなかったこと、また、この間の翻訳出版をめぐる状況の悪化から、外国のしかるべき文献の刊行が困難となったことなどが、こうしたタイムラグにつながったと考えられる。もし拙著が、そのような現状に一石を投じることができたのなら、喜ばしいかぎりである。 しかし、上のような事情から、日

[el-condor]

"うちは学術専門誌をやっているわけではない"でトンデモを許容するの、マニア誌の風上にもおけない

[c_shiika]

ドイツ軍はまだしも、日本軍については油断するとすぐ美化に走りがちなきらいはあるよなあと思う。不沈のサムみたいな「お話」はその面白さから事実が確認されないままどんどん広まっていってしまうというのもあるし

[yujimi-daifuku-2222]

日本では軍事や戦史を日本のアカデミズムが扱わないことで、立ち戻るべき定説の層が非常に薄いのですよね。/保守派はロマン主義へと流れ易く、左派は夢想的な軍事アレルギーに堕ちやすい。

[cinefuk]

古いタイプのオタク（軍事マニア）が「ドイツ軍はみんな格好いい英雄、ソ連は野蛮で卑怯で数だけが頼り」というステレオタイプ二次創作を繰り返していたのも仕方ない。底本がナチのプロパガンダ書籍だった訳だから。

[aomeyuki]

アニメ化もされてるけど「幼◯戦記」かな。主人公がドイツらしい国に異世界転生したとは言え、ドイツらしい国以外への予断や偏見がなあ。特にコミニスト全般の扱いに透けて見えるものが… 。

[okemos]

『作戦・戦術にすぐれた「清潔な」ドイツ軍は、野蛮で未熟なソ連軍に勇敢に立ち向かった』　こういうのをドイツ人が信じたいのは分かるが、日本人が信じたがるのが分からない。日本のナチ好きはなぜなんだろうな？

[custardtarte]

今の日本だと提督界隈にいっぱいいるな

[questiontime]

この「趣味」と同レベルで、日本外交に歴史修正主義が浸透してるのが問題なのだよなぁ。

[muchonov]

この界隈ぜんぜん知らないけど、いかにもありそうな話だと思った

[sink_kanpf]

パウルカレル^^;　イカロス系はハナから処置無しだが、コンバットコミックやHJ世代のミリタリーのマンガアニメ業界はこの軛から脱しきれてない脱す気もない重鎮が多い感、なんたら自営業の人とか…^^;　おっと誰かが来

[gryphon]

“米側の本当の損害は14 機にすぎないと確認されていたからである。その旨を編集者に告げたところ、では、注文を取り下げ、別のライターに頼むとの答えが返ってきた”

[Louis]

「正体は、ナチ時代に若きエリートとして外務省報道局長を務め、親衛隊の将校でもあったパウル・シュミットだったのだ。パウル・カレルとは、戦前戦中の経歴を隠して文筆活動を行うためのペンネームであった」

[Cujo]

『言論の自由は、民主主義社会を敵視し、破壊しようとする言説をも許容するものだからである。それは、民主主義の弱みであると同時に、その価値を保証する要素であろう』

[tanayuki00]

「彼の正体は、ナチ時代に若きエリートとして外務省報道局長を務め、親衛隊の将校でもあったパウル・シュミットだったのだ。パウル・カレルとは、戦前戦中の経歴を隠して文筆活動を行うためのペンネームであった」

[sakisakagauri]

多くの一般人が歴史を趣味とすることの弊害。

[navix]

“彼の正体は、ナチ時代に若きエリートとして外務省報道局長を務め、親衛隊の将校でもあったパウル・シュミット（略）だったのだ。パウル・カレルとは、戦前戦中の経歴を隠して文筆活動を行うためのペンネームで”

[Gl17]

「面白ければいいじゃない」が歴史修正主義の蔓延る助けに機能している現代の歴史界隈。同時並行して、公教育方面で特攻を美談扱いするカリキュラムが道徳に導入されてるし…「いい話だからいいじゃない」。

[daybeforeyesterday]

うーむ

[gebonasu30km]

「ガンダムは放映当時から大人気作だった」とかそういう話かと思ってたらもっと重い話だった。

[nwtrak]

"出版不況とともに部数が維持できなくなり<略>読者の関心が細分化し、オーソドックスな記事を並べたのでは売り上げが立たなくなった結果<略>事実でなくとも、読者の耳に心地よいことを述べる論者が重用されるように"

[zu2]

“趣味を通じた歴史修正主義の浸透は、一部の戦史研究家やミリタリー・歴史雑誌の論調に助けられ、憂鬱な様相を呈している”

[howlingpot]

記事からは戦後のドイツが長く"清廉潔白な国防軍"神話に染まり、非ナチ化も不十分なまま過ごし、恐らく十分な世代交代が進むまで続いたことが読み取れる。本題の方も似たような解決を待てばいいだけじゃないかな。

[azumi_s]

傾聴に値する内容かと。/とはいえ、現実問題として専門外のことについてはなかなか難しい面もあるよなぁとは思ったりも。各界隈の自浄作用に期待したいところはる。

[cider_kondo]

歴史群像誌、大木氏に限らず通説をそのまま通さない記事が割と多くてよい雑誌だと思っているのだが、ご多分に漏れず商売としては厳しそうな感じなんだよな。どうなるんだろ（何が？

[backnet]

ブコメに幼女戦記が挙がってるけど、主人公の介入があったとはいえアニメの範囲だけで国際法すりぬけて非戦闘員ごと市街地焼き払ったりしてる帝国も十分ヤバい国家として描かれてると思うんだが……

[Ayrtonism]

面白味のない通説に反旗を翻したいという誘惑と、旧軍（ドイツ軍や日本軍）を美化したいという誘惑が悪魔合体した感がある。

[kurokawada]

「独ソ戦におけるソ連軍の戦術やドクトリンはドイツ軍を凌ぐものだった」とか「ドイツの敗北は1941年7月のスモレンスク会戦における”勝利”によって決定づけられた」とか、この著作のヒットで広まるのなら良いこと。

[mannin]

「老害」って継承されて強化されたりするので、いま「老害」って言われてる人が消えればこの手の問題が解決するかというと、残念ながら、うん。

[deep_one]

「趣味、娯楽の分野で展開される歴史もの」での「歴史修正」か。

[ka-ka_xyz]

（一等自営業氏がこの記事に関連してまた何かやらかしたらしいみたいなツイを見て、にゃーんとしか言いようが無かった）

[powerbreathing]

“看過できないのは、それらの人物が、長年趣味の世界に貢献してきたがために、大きな影響力を持っていることだ。彼らは、その立場を利用し、自分たちの意見に従うよう、後進たちに強要する。”

[nekokauinu]

戦記ものって書店でも文芸棚や趣味実用棚に置いてあるでしょ。歴史書というより歴史小説や架空戦記に近い読まれかたしてるんじゃいかな。

[anqmb]

「言論の自由は、民主主義社会を敵視し、破壊しようとする言説をも許容するものだからである。それは、民主主義の弱みであると同時に、その価値を保証する要素であろう。」

[masadasu]

飛行機の戦果は計測が難しい。故障や不具合で落ちたのか、味方の誤射か、燃料不足や空母の位置を間違えてた可能性も考えると敵味方で２倍くらいの誤差が生じても違和感が無い。アメリカの資料が正しいという保障は？

[yoko-hirom]

インテリジェンスが不足は，あらゆる分野の趣味の世界で共通の問題。古参が害悪なのも共通。

[tekitou-manga]

"趣味の世界における自らの権威を守るために、カレルやアーヴィングの主張にしがみついている" 地獄やな・・・/紫電改の件の注釈は、良心じゃなくて言い逃れのための弁解・既成事実に過ぎないだろうなこれ

[akakiTysqe]

id:kamayan様

[Bantoya_Banto]

俺は戦史に疎いただのメカスペックオタだけど、旧日旧独ageのためにソヴィエト兵器disが許される風潮はいただけない。「ASh-82は垢抜けないエンジンだねえw」って火星と護しか作れなかった国が言うても空しいだろ

[DG-Law]

萌えミリ受容の際に義務的に気をつけるべきこと，として読んだ。

[toratorarabiluna273momomtan]

｢草の根的な「趣味の歴史修正主義」に対してはそれが誤りであり現在の定説とされている理解はこれだと機会を捉えては繰り返し根気強く説いていくほかあるまい。それは心細くもあり迂遠と思われるやりようである...」