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2011-03-17
中央線から見る夕焼けが好きだ。 荻窪から吉祥寺のあいだ、電車はちょうどまわりの屋根と同じ高さを走る... 中央線から見る夕焼けが好きだ。 荻窪から吉祥寺のあいだ、電車はちょうどまわりの屋根と同じ高さを走るので、夕焼けと街と電車がまっすぐ平行な線になる。昼と夜のあいだの感じ。日常と非日常のあいだの、あの感じが好きだ。 よくよく考えてみれば、日常と非日常のあいだを感じる瞬間は他にもある。雪が積もった朝の街の空気、ステージ上でバンドがギターを鳴らす瞬間、夜行バスで旅に出る真夜中のサービスエリア。どれもこれも、日常で従ってきたルールがぐにゃぐにゃと曖昧になるのを感じる瞬間である。日常なんてすぐに崩れて世界は思うよりかんたんに一変する。すぐに非日常に飲み込まれて、あたりまえだと思っているものはなくなってしまう。あの雪の朝の空気や、音楽が鳴る瞬間や、旅立つわくわくを感じられるのも、当たり前の日常があってこそなんよ。 なにも言えないし、なにもできない、油断すれば不安にぐっと引きずり込まれそうになる。でも、落