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移植腎が廃絶する原因で最も多いのがABMRであり、ABMRの治療は難しい。抗体による疾患と言う意味では自... 移植腎が廃絶する原因で最も多いのがABMRであり、ABMRの治療は難しい。抗体による疾患と言う意味では自己免疫疾患に似ているし、抗体産生の元がB細胞や形質細胞であるという意味では血液疾患にも似ている。下図のようにさまざまな治療ターゲットについてさまざまな治療が行われ(試され)ているが、効果と安全性は一貫していない。 このなかで、現在よく行われるのは血漿交換とIVIGである。血漿交換は血漿量×1‐1.5の除去を連日または隔日×4‐6回、IVIGは血漿交換ごとに100‐200mg/kg、または単独で2g/kgが通例である。 なおエキスパート・コンセンサス(Transplantation 2020 104 911)はステロイドも標準治療に載せている。経験的なものであるが、上図のようにB細胞の活性化にはT細胞(とくにfollicular helper、Tfh cell)が重要である。また、純粋なA