名目GDPと連動性が高い民間給与？

作文をしていて用語の定義や用法がおかしくなるのは良くある事だが、イデオロギー的な情熱が強く出てしまうと、奇妙な文になっている事に気付かない事がある。 「ググって分かる日銀の体質」と言うブログのエントリーの冒頭部分が、まさにそういう感じになっている。エントリー全体としては日銀が名目GDP成長率に関心を払っていないと批判していているが、冒頭の実質より名目値が重要な理由の説明が奇妙なので、全体がおかしくなっている。 実質GDPではなんとか成長を持続している日本ですが、名目GDPではデフレによる停滞ないし減少が続いており、名目GDPと連動性が高い民間給与や税収にも大きな悪影響が出ています 民間給与が実質GDPよりも名目GDPと連動性が高いと言うのが、意味不明すぎる*1。GDPは総付加価値で、資本と労働に分配でき、労働分配分を賃金と考える事ができるが、名目でも実質でも労働分配率は同じになる。同じよう

[sea_side]

労働分配率懐かしいなぁ。景気が回復したら、また労働分配率が低いって文句言う人がでてくるのかなぁ…。

[gruza03]

デフレが実質GDPに影響を与えうるから問題になるわけで、デフレだから名目GDPが重要と言うわけではない。これは共産党が社会問題の元凶を全て資本家のせいだと言っているのに近い。

[myogab]

労働分配率って単純な人件費だろうから、例えば極端な話、一人の経営者が儲けの90％を取って、残りの10％を999人の従業員で分けても、全員で均等に分けても率は同じだよね？　この20年日本の不況は後者から前者への移行

[maturi]

へえ”イデオロギー的に無理に日銀批判をしようとするから変な作文になるわけだが、これは共産党が社会問題の元凶を全て資本家のせいだと言っているのに近い。一部の経済評論家の論調に同調しているのだと思うけれど

[yasudayasu]

労働分配率の増加が賃金の下方硬直性による実質賃金の高止まりが原因のものだとすれば、不況で影響を受けるのは資本家だけでなく、むしろ（失業した）労働者こそということになるのでは。