野球部に入ったばかりの1年生がやめた、用具揃える金銭負担が背景か：朝日新聞デジタル

福岡県の公立高校野球部の監督は4月下旬、1年生2人から退部の意向を聞いた。 入学後、楽しそうに打撃練習に打ち込んでいた姿を覚えている。 入部したばかりだが、引き留めることはしなかった。経済的な事情があると察したからだ。 少し前に、必要な野球用品の注文用紙を新入部員に配った。いずれも税込みで、公式戦用のキャップは4800円、ユニホームは上下で2万3400円。部の保護者会のメンバーから「金額を見て、とまどっている親がいるようだ」と聞かされた。 「購入品はかなり減らしたんですが」と監督はため息をつく。 新型コロナウイルス感染拡大の影響で開会式を見合わせる年が続き、入場行進などで履くトレーニングシューズを全員でそろえなかった。今年からは練習用のジャージーやTシャツの購入も取りやめた。 それでも公式戦用の必需品だけで合計3万～4万円ほどになる。昨年と比べ、「帽子と靴下以外は少し値上がりした。トータル