『はやぶさ』孫請け下町工場 文科省表彰まで部品搭載知らず

「直木賞」受賞作『下町ロケット』はロケット作りに懸命に取り組む町工場のストーリーだ。そんな同作を生んだ、下町の夢と誇りとはどんなものなのか。〈小さな大企業〉のカネとモノづくりは、どのようにしてなされているのか。作家の山藤章一郎氏がリポートする。 ＊ ＊ ＊ 京浜工業地帯・大田区蒲田を発する線路伝いを来て、古ぼけたビルに着いた。細い階段を2階にあがる。額が飾られていた。 「感謝状 はやぶさプロジェクト サポートチーム殿 あなたがたは小惑星探査機『はやぶさ』プロジェクトを通じて世界初となる小惑星への離着陸かつ地球帰還、さらに小惑星から試料回収を成功させることに大きく尽力されました。よってここに深く感謝の意を表します」 文科省からの賞状だった。ところがこの〈東京通信機材（株）〉は自分たちのつくったパーツがはやぶさに使われているとは思ってもいなかった。ロケットの燃料タンクの切り離し部品である。 7

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技術の素晴らしさと下請けの悲哀が感じられる。

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「削るのが難しいと書いて〈難削材〉と呼ばれる素材で熟練者の加工じゃないと、刃が負けてしまいます。ステンレス630に近いのですが、正式な名称は勘弁してください」

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ちょっと生々しい話。読んでる：NEWSポストセブン｜『はやぶさ』孫請け下町工場　文科省表彰まで部品搭載知らず