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ドイツには「蛾」がいない?...私たちの「心」すら変えてしまう「言葉の力」とは
<ドイツ人の友人が「蝶々よ」と言っていたのは、なんと「蛾」だった...。私たちの思考や判断は「言葉」... <ドイツ人の友人が「蝶々よ」と言っていたのは、なんと「蛾」だった...。私たちの思考や判断は「言葉」に左右されている> 1970年代にドイツの友人の家に遊びに行ったときのこと。リビングでおしゃべりしていると、黄土色の大きな蛾が飛び込んできた。思わず顔をしかめたわたしのそばで、なんと友人は大喜びで自分の娘を呼んだのだ。 「ねえ、来てごらん! シュメッタリング(Schmeterling/蝶々)よ」 「これは蝶々じゃないわよ。きれいじゃないもの」と、びっくりしてわたしが言うと、友人は「あら」と言って続けた。「これはね、あんまりきれいじゃないほうの蝶々なの」 その時はじめてわたしは、ドイツ語では蝶と蛾の区別がなく、彼らがその両方とも蝶々と呼ぶことを知ったのである。母娘に笑顔で迎えられた「あんまりきれいじゃないほう」は、心なしか堂々として見えたのを覚えている。 これはドイツだけなのかと思ったら、フラ
2024/01/22 リンク