【安倍政権考】長期政権のひずみか？ 安倍・麻生・菅の３氏の不仲説の真相を探ってみると…（1/3ページ）

「少し様子が以前とは違うようだ…」 平成２４年１２月に旧民主党から政権を奪還して発足した第２次安倍晋三内閣の一員だった元閣僚は、政府・与党幹部間の連携が薄まっていると心配する。 首相が来年４月に予定されていた消費税率１０％への引き上げの再延期に関し、麻生太郎副総理兼財務相や菅義偉官房長官、自民党の谷垣禎一幹事長との間で十分な意思疎通が図れていなかったという。 ２１年の衆院選で下野した自民党は３年余りの野党暮らしで自らの政権運営を反省し、「政権復帰後は安定政権を目指して一致結束してきた」（党幹部）。 だが、長期政権の副作用なのか、首相を閣内と党からずっと支えてきた麻生氏、菅氏、谷垣氏の間に不協和音が生じた。 官邸側は、５月の主要国首脳会議（伊勢志摩サミット）で配布した経済状況に関する「参考データ」を秘密裏に作成し、サミット直前まで麻生氏に示さなかった。消費税再増税の先送り判断のきっかけとなる