「特別扱いしてほしいのではない」 性的少数者の願い、かなう社会は 専門家「特定の人を排除する社会は恐ろしい」｜信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト

■トイレの後の「お待たせ」、初めて言えた。涙が出た 体を揺らして笑うたび、ウエーブがかかった長い髪の毛が揺れた。２０２３年１２月２０日、長野市の飲食店で橋本憂さん（３５）は知人との忘年会を楽しんでいた。いつもは同市出身のマジシャン「魔法使いアキット」として舞台に立つが、この日は女性としての「愛樹」の姿で足を運んだ。 トランスジェンダーを公表して１年余。メークをし、長髪のウィッグを着けて出かける機会は増えた。体は男性だが心（性自認）は女性。幼い頃から悩み続けてきた。新型コロナ感染拡大もあって自身を見つめ直し、公表を決意。お気に入りの化粧や