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『資本論』の翻訳|ちくま学芸文庫|鈴木 直|webちくま
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『資本論』の翻訳|ちくま学芸文庫|鈴木 直|webちくま
このほど『マルクス・コレクション』版の全面改訳を経て、『資本論 第一巻』(上・下)が文庫化されまし... このほど『マルクス・コレクション』版の全面改訳を経て、『資本論 第一巻』(上・下)が文庫化されました。この大古典の翻訳をめぐり、訳者の一人である鈴木直氏が日本の翻訳史における興味深い一断面を切り取られています。ぜひお読みください。(PR誌「ちくま」より転載) 一度は読んでみたいと思っているのに、なかなか手が出ない。そんな著作ランキングがあれば、きっとマルクスの『資本論』はいいところまでいくはずだ。 読んでみたいと思う理由はいうまでもない。なんといっても「資本主義」を抜きにして現代は語れない。その「資本主義」という言葉は、ほかならぬ『資本論』の翻訳を通じて日本に定着した。デジタル革命と手をたずさえて、世界中でふたたび「富の集中」と「貧困の拡大」が同時進行しているこの時代に、もう一度、この資本主義論の源泉を訪ねてみたいと思うのは自然なことだろう。実際その分析は、今読んでもまったく輝きを失ってい