【日本の解き方】社員の発明、国によって仕組み異なるが報酬は増やすべき

日本生まれの３人の学者がノーベル物理学賞に決まった。日本人にとって誇らしいニュースだ。３人のうち中村修二氏は、現在米カリフォルニア大学教授であるが、発明の対価をめぐって勤務先だった日亜化学工業と裁判になったことでも知られている。 一方、特許庁は企業の社員が職務上行った発明に関する特許権を、社員への報奨金支払いを義務づけたうえで会社のものとする方向と報じられている。欧米などでは社員の発明に関する特許や報酬の事情はどうなっているのだろうか。そして日本では、どのような制度が望ましいのだろうか。 今の日本の制度は、社員が職務上行った発明に関する特許権は、発明者である社員にある。ただし、勤務規則などでその権利を企業に譲渡することになるケースがほとんどだ。その場合、社員は企業から「相当な対価」を受ける権利がある。中村氏の場合、２万円しか対価をもらえなかったために訴訟になったという。 世界の国についてみ