ひきこもりの家族 深まる苦悩 大分｜ひきこもりクライシス“100万人”のサバイバル｜NHK NEWS WEB

「あの農水省の元次官の人、警察に連れて行かれる時、ちょっとほっとしたような顔をしていたでしょう。“ああ、やっとこれで終わった”と思っていたんだと思う」。これは、ひきこもりとの関連性が指摘される事件が相次ぐ中、中高年のひきこもりの息子を持つ母親に取材で話を聞いた際、母親が漏らしたことばです。中高年のひきこもりの当事者や家族への支援が十分とは言えない中、年老いた家族は苦悩を深めています。（大分放送局記者 大室奈津美） 相次ぐ事件に家族は 小学生ら20人が殺傷された川崎市の事件に、農林水産省の元事務次官が長男を殺害した東京・練馬区の事件。ひきこもりとの関連性が指摘される事件がことし５月から先月にかけて相次ぐ中、同じような境遇の家族たちはどのような思いを抱いているのだろうか。 遠く離れた九州の大分県でも取材してみようと考え、地元の家族の会の紹介で、同居する息子がおよそ30年間ひきこもっているという