殺人被害率の国際比較

私は講義で，犯罪や自殺など「そっち系」の話をよくするのですが，「世界で一番ヤバい国はどこですか」と学生さんに聞かれることが多いです。ここでいう「ヤバい」というのは，治安が悪いという意味でしょう。 治安の良し悪しを測る指標としてまず思いつくのは犯罪率ですが，どの社会においても，犯罪の多くはコソ泥であり，ちょっと物騒な国では強盗というところです。これらの場合，実際に起きていても当局に認知されない「暗数」や，統計のとり方の基準というような問題が付きまといます。後者についていうと，窃盗と強盗の線引きとかは，ビミョーな要素を含んでいます。 しかるに，こうした問題の度合いが低い罪種が一つあります。それは殺人（homicide）です。殺人の場合，実際に起きた事件の大半が警察に認知されるとみてよいでしょう。血まみれの死体が転がっているわけですから。 私は，UNODC（国連薬物犯罪事務所）の原統計にあたって

[filinion]

id:nekora …そこで政治・経済・司法・行政etcの前に「気温なのか人種なのか」が出てくる人がどんな気温の土地に住むどんな人種の方なのか気になります。

[pom2e]

これを見ると世界的に見ると，日本ってすごく安全に見えちゃいますね．

[Rlee1984]

男性の方が、４～７倍くらい圧倒的に被害率が高いんだ…知らなかった。それにつけても先進国の圧倒的な安全さ。

[taraxacum_off]

「殺人被害率の国際比較」。犯罪件数のデータは国どうしの比較は一般にできないけれど、殺人はどこの国もわりあいおなじように警察に認知されるので、国どうしの直接の比較ができるのだな