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現代フランスの社会学 ― リオタール、ボードリヤール、ブルデュー
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現代フランスの社会学 ― リオタール、ボードリヤール、ブルデュー
コントやデュルケームが活躍し,いわば社会学の故国であるフランスでは,今日でも多くの「社会学者」が... コントやデュルケームが活躍し,いわば社会学の故国であるフランスでは,今日でも多くの「社会学者」が活躍している。ただし,アメリカの社会学が個別の専門科学として展開しているのに対して,フランス社会学は,前回の授業で述べたドイツと同様,哲学や文学,芸術学,言語学,歴史学などなど,多くの人文科学と相互浸透している。学問の専門化が進むと,社会学とは,社会学関係の学会に所属し,自己紹介に「専攻:社会学」と書く人(つまり,自分を社会学者とみなし,まわりもその人を社会学者とみなしている人)がリードする学問になる。しかし,これから紹介する人たちには「自分は社会学者ではない」という人が少なくない。現代のフランス社会学は,ふつう社会学とは呼ばない多くの思想や人文科学の影響下で展開しているのである。その主なものをあげておく。 戦後のフランスでは,主体(今日の授業でいう「主体」とは自由意志にもとづいて自覚的に行為す