河北新報 コルネット 社説 東日本大震災 仮設商店街／地域に活気もたらす空間に

東日本大震災の被災地で、仮設商店街の開設を目指す動きが広がっている。 震災による津波は、東北の沿岸部で多くの店舗を押し流した。それから２カ月余り。廃業を迫られている商業者も少なくない。店舗の再建にめどが立たないためだ。 共同でプレハブなどを活用する仮設商店街は、設備投資などを最小限に抑えて再起へのスタートを切ることができる。支援制度を柔軟に運用するなどして、意欲的な商店主らを後押ししていきたい。 商店街が復活する効果は、経済的な側面にとどまらない。住民が集える空間は地域に活気をもたらし、復興に向けて大きな役割を果たす。地域を挙げて、支えていくことも肝要だ。 仮設商店街は、中小企業基盤整備機構の支援制度が呼び水となっている。公有地や地元自治体が借り上げた私有地に中小機構がプレハブの店舗を建設し、自治体が原則無償で貸し出す。店舗に限らず、工場や事務所も支援対象となる。 事業者側の関心