山は富士 酒は白雪 小西酒造株式会社

小西酒造は現存する清酒メーカーで最古の歴史を誇ります。 創業は一五五〇年（天文一九年）、今の小西家の先祖が、伊丹の地で、薬種商のかたわら酒造りを始めたのが、四六〇年連綿と続く歴史の第一歩です。 当時の日本酒は濁っていました。いわゆる濁酒＝どぶろくです。それが現在の清酒に通ずる須美酒（清酒）となったのは一六世紀末頃。 ちなみに伊丹郷こそ、その清酒発祥の地でありました。 清酒の誕生には諸説あります。例えばある酒蔵の番頭が逐電する際、主人への腹いせに醪桶の中に灰を投げ込んでいったところ、翌朝見事な澄み酒となっていたという逸話が有名です。本当は、少しでもうまい酒をつくりたいと各酒蔵が技術革新を重ねた結果が、清酒を生み出したのでしょう。いずれにせよ、小西家は日本酒革命の時代に立ち会っていたのです。 小西家初代である宗吾（始考）が生まれたのもこの頃でした。 江戸時代初期には清酒業を本業とする様に