|DMM inside
《この記事は約 13 分で読めます(1分で600字計算)》 株式会社Jコミックテラスが運営する「マンガ図書館Z」は、過去に実業之日本社から出版された作品で、現時点では紙・電子ともに販売されていないものを収集、無料配信する実証実験を2018年8月から開始した(発表時の記事)。実験開始から数カ月経った時点で、取締役会長でマンガ家の赤松健氏と佐藤美佳氏(現:Jコミックテラス代表取締役社長)に、改めて話を伺った。 作家への連絡はすべて「封書」で ―― まず、作品数など、実証実験の進捗についてお聞かせください。 佐藤 現状で106作品が集まってきており、許諾がおりて公開に至っているのが33冊です。(編注:2018年10月18日時点の数字) 赤松 意外だったのが、辻真先先生や赤松光夫先生のようなご高齢の作家の方が許諾をしてくださったことです。 ―― 連絡はメールなどではないわけですよね? お電話とか?
電子書籍がゲームブックの世界に新たな可能性をもたらす。幻想迷宮書店代表・酒井武之氏と,新作「護国記」の著者・波刀風賢治氏インタビュー ライター:箭本進一 「護国記」(著者:波刀風賢治/イラスト:L/M MUFFET) →Kindleストアで購入する スマートフォンで遊べる完全新作ゲームブック「護国記」が,電子書籍で絶版となった過去の名作の復刻や,新作ゲームブックの刊行を手がける幻想迷宮書店より,2018年10月にKindleストアで配信された。 「護国記」はパラグラフに番号を振らず,ハイパーリンクをタップすることで直接該当ページにジャンプする「ナンバーレスパラグラフ」,アイテムやフラグの管理がいらない「シームレスフラグシステム」といった試みを取り入れ,紙に換算して2934ページという大ボリュームによって細かな分岐を実現する,電子書籍のメリットを活かした現代型のゲームブックだ。 物語では,太
日本からはアクセスできない「18歳未満禁止の大型会員制サイト」がある──。 そこでは日本の成年コミック英語版が読み放題となっており、数十万規模の有料会員を抱え、さらに紙の単行本も続々刊行しているという。椎名ゆかり氏がその創業者との接触に成功。ビジネスの秘密に迫った。 2018年2月、日本における2017年のマンガ市場について、出版科学研究所が「単行本の電子書籍の売り上げが初めて紙を上回った」と発表しました。 一方、電子書籍が日本に先駆けて普及したアメリカの2016年統計によれば、日本MANGAも含む米コミックス市場全体における電子書籍の売り上げはおよそ8%。 ここ1年ほど伸びていると伝えられるものの、アメリカのコミックス市場はまだ紙媒体に大きく依存しています。 アメリカでも日本MANGAに限定すれば、電子版の割合はもう少し高くなると推測できますが、この構造は劇的に変わらないと思われます。
「海賊版サイトをつぶす方法は、ブロッキングでも広告収入を断つことでもない」――「ラブひな」「魔法先生ネギま!」などのヒット作で知られる漫画家の赤松健さん(日本漫画家協会理事)は、こう話す。 漫画市場に大きな被害をもたらしたとされる海賊版サイト「漫画村」(今はアクセス不可)が社会問題化し、対抗策として「ISPによるサイトブロッキング」や「運営資金のもとになる広告収入を断つ」といった提案がされてきたが、いずれも回避方法があるためあまり有効ではないという。今でも海賊版サイトと権利者のいたちごっこは続き、根絶には至っていない。 絶版本を中心に5000冊以上の漫画を無料配信するサービス「マンガ図書館Z」を運営するなど、これまで漫画業界発展のためにさまざまな活動をしてきた赤松さんは、「海賊版サイトには技術で勝てる」と豪語する。 赤松さんの考える「海賊版サイトをつぶす唯一の方法」とは。漫画業界の現状につ
3年ぶりの増収増益となった講談社の2016年度決算。その要因の一つとなったのが、同社が長年取り組んできたデジタル事業と版権ビジネスだ。 同社の電子書籍を中心とするデジタル分野の売上高は、前期比44.5%増の175億円。着実に市場を拡大している電子書籍について、販売局次長でデジタル事業の統括担当でもある吉村浩さんに話を伺った。 「手に取った人を失望させない」がスタート地点 ――講談社が電子書籍の取り組みをスタートしたのはいつ頃なのでしょうか? 遡ると1995年頃になります。 ――電子書籍というと、スマホやタブレット普及後のイメージが強いのですが、そんなに前からなんですね。 取り組み自体は長いですね。NTTドコモのiモードが始まってすぐにコンテンツを提供しました。食いついてすぐにやってみる新しもの好きの会社なんです。ガラケー時代の配信でも、早い段階から、『金田一少年の事件簿』等を中心に強力なラ
今回は、9月にメディアドゥ電子図書館システムを導入した潮来市立図書館で館長を務める船見康之さんをお招きして、電子図書館を導入するに至った経緯や将来のビジョンなどについてお話をうかがった。(取材日:2015年12月17日 聞き手:月刊ほん 編集担当)(第三回) 第1回|第2回|第3回 ■第三回■ ・指定管理にしないと電子図書館ができないという発想がおかしい ・紙の本とデジタルは本質が違う。だから、予算項目は分けておくべき ・オーディンブックとKIOSK端末の利活用へ期待 ・本を介するサービスだけが図書館サービスではない ✐指定管理にしないと電子図書館ができないという発想がおかしい ―指定管理者が入っている図書館で電子図書館を導入しているところが多いのですが、その事業の永続性や発展性を含めてどう考えていくかということについてあまり聞いたことがありません。図書館の事業ですのでその事業の永続性を考
comicoの世界観を広げるキーとは? 稲積社長が語る「comicoワールド」への道程(1/2 ページ) 完全オリジナル、フルカラー、縦スクロールといったユニークな特徴の無料コミックアプリで1000万ダウンロードを達成した「comico」。comicoは今、どんな課題を感じているのだろうか。comicoを運営するNHN PlayArtの代表取締役社長の稲積憲氏にeBook USER編集長の西尾が再び聞いた。 2013年10月にNHN PlayArtがリリースした無料のマンガアプリ「comico」。時を同じくしてリリースされた無料のマンガアプリが多数存在する中、comicoは2015年6月にアプリのダウンロード数1000万を突破。この領域で強烈な存在感を放っている。 完全無料、毎日更新、フルカラー、縦スクロールで読み進めるスタイル――既存の出版ではほとんど見られなかったユニークな要素をたくさ
アプリで読めばすべて無料、それでも単行本が売れる理由。マンガアプリ「comico」に聞く、スマホ時代のマンガコンテンツ。 スマホでマンガが読めるアプリ「comico」を運営しているNHN PlayArtさんにお話を伺いました。単行本が売れている理由、女性ユーザーが多いワケなど。 ※NHN PlayArt 株式会社 comico編集部 小室稔樹さん 「comico(コミコ)」について 「comico」について教えて下さい。 小室: 2013年の10月にリリースして、約1年7ヶ月で1,000万ダウンロードを突破しました。事業としては、書籍化やグッズ化などIPを活用した取り組みも進めています。 ユーザー層は10〜20代が多いです。高校生が会社見学に来てくれたときに「comicoを読んでいますか?」と聞くと、「クラスのほぼみんなが読んでいる」と言ってもらえることが多くて。 あと、ひとつ興味深いのは
【この人に聞く 紀伊國屋書店・代表取締役社長 高井昌史】海外ネット配信への消費税問題 27年度改正で内外格差の是正を(2014年3月24日「税のしるべ」記事転載) この人に聞く 紀伊國屋書店・代表取締役社長 高井昌史 海外ネット配信への消費税問題 27年度改正で内外格差の是正を 早い対応が重要 執行方法は段階的に改善 電子書籍や音楽などインターネットを通じて、世界中から配信されるデジタルコンテンツ。こうした商品を、国内事業者から購入する場合、「国内取引」として消費税が課税される一方、海外事業者から購入する場合は「国外取引」として課税されない不公平が生じている。この問題に対していち早く各界に提起し、不公平の是正に向けて取り組んできた(株)紀伊國屋書店の高井昌史代表取締役社長に話を聞いた。 ――電子書籍や音楽などネット配信の消費税の内外格差が問題になっています。 消費税の内外格差問題はネットビ
ナタリー コミック 特集・インタビュー 裏サンデーが放つ新マンガアプリ「MangaONE(マンガワン)」特集、編集長が語る業界への「小さなチャレンジ」 2015年2月26日 コミックナタリー PowerPush - MangaONE(マンガワン) 「MAJOR」も「ウシジマくん」も「神のみ」も無料で!裏サンデー編集部が業界に問う、新たなマンガアプリ 小学館のWEBマンガサイト・裏サンデーの編集部が作り上げた、スマートフォン・タブレット向けのマンガアプリ「MangaONE(マンガワン)」。2014年12月にAndroid版、1月にiOS版がそれぞれリリースされ、その作品ラインナップや機能で群雄割拠のマンガアプリ界に独自の存在感を示している。 コミックナタリーではアプリの配信スタートを機に、MangaONEおよび裏サンデーの編集長を務める石橋和章氏を直撃。MangaONEの魅力を大解剖するとと
『スティーブズ』が、Web連載から雑誌連載へ行き着く道筋は? うめ:クラウドファンディングの中に「連載交渉権」というのがあって、手を上げてくださった編集部がいくつかありました。ただ基本はWeb媒体を考えてました。 「ビッグコミック・スペリオール」編集長の菊池さんと会ったとき、「『スティーブズ』うちでも取りたかったね」とふと言っていただいて。 紙でやるということは、これまで2割仕事だったのを8割の方に持っていこうと考えられたということでしょうか。 うめ:そうなんですよねー。じつは1本『大東京トイボックス』の後で描こうと思っていたお話があったんです。もう企画もできていたし、1話目のシナリオはほぼできている状態で、その先数話の展開もできている。なので、最初は小学館のWebで連載しようという案もあったんですけど、スペリオール編集部としてはやっぱり紙で描いてほしいと。 そうなると、パブー版のときのよ
2012年秋に日本参入を果たし、以後、「日本の電子書籍サービス」としてもトップシェアを維持し続けているのが、アマゾンの「キンドル」です。 サービス開始から2年、同社は日本での電子書籍ビジネスをどう評価しているのでしょうか? そして、今後はどのような方策で臨もうとしているのでしょうか? アマゾンジャパン株式会社バイスプレジデントでキンドル事業本部長の玉木一郎氏に、2年目の評価と日本市場の特徴について聞きました。(ライター・西田宗千佳)■2年間で品ぞろえは5倍以上に ――日本の電子書籍市場をどう評価しますか? 玉木氏(以下敬称略) 正直に言えば、現在もまだ、必ずしも大きい市場とは言えない、と思います。
スマートフォンが登場したことで最も成長した市場は言うまでもなくゲームだろう。「パズル&ドラゴンズ」や「モンスターストライク」など、1000万ダウンロードを超えるヒットタイトルも登場し、これまでほとんどゲームで遊んだことのなかったライトユーザー層をも一気に取り込んだ。 このゲームに次ぐ巨大市場になりえる領域として注目を集めているのが、スマホ向けのマンガサービスだ。紙のマンガ雑誌と同様に契約した作家が定期連載していることが特徴で、無料で読めるため店舗での“立ち読み”に近い感覚で気軽にマンガを楽しめる。近年は端末の大画面化が進み、マンガを読みやすい環境が整ってきたこともサービス普及の追い風となっている。 スマホ向けのマンガサービスの中でも目覚ましい成長を遂げているのが、NHN PlayArtが2013年10月に開始した縦読みスクロールのマンガアプリ「comico(コミコ)」と、ディー・エヌ・エー
Kindle対抗へ──ドワンゴが「i文庫」「読書メーター」を買収した理由、川上会長に聞く(1/3 ページ) ドワンゴが定番の電子書籍ビューワーアプリ「i文庫」と、読書履歴管理サービス「読書メーター」を買収した。同社は両サービスの買収を契機に、Amazonの「Kindle」など強力なライバルがひしめく電子書籍市場に挑戦し、新基軸の電子書籍サービスを構築する構えだ。 「Kindleに対抗するのは難しい」――同社の川上量生会長は言う。「閲覧ソフトの質でKindleに勝つことは最低条件で、さらに付加的な機能を付ける必要がある。そのためのブーストとして、一番の閲覧ソフトと、一番の書籍レビューサイトを買収した」。 KindleやiBookの劣化コピーではなく ドワンゴは2012年に電子書籍ビジネスに本格参入。「ニコニコ静画」(電子書籍)でコミックやライトノベルなどを販売してきたが、ここに来て電子書籍事
2012年から13年にかけて、日本でも楽天KoboとAmazon Kindle、Google Play、そして音楽流通の世界を一変させたAppleのiBooks Storeが相次いで参入してきた。出版不況が叫ばれる日本でも、書籍の姿が大きく変わろうとしている。専用端末やスマートフォン、PCなどのスクリーンで読む電子書籍に加えて、出版社を通さずに書籍を売るセルフ・パブリッシングも始まり、TPPの影響で著作権をはじめとするルールも、安泰ではいられなくなっている。 急速に変わる状況を、セルフ・パブリッシングから商業デビューしたデジタルボーン作家、藤井太洋氏が紹介する。 1971年、私は奄美大島という小さな島に生まれ、国際基督教大学への入学を機に上京しました。途中で芝居にはまって大学を中退し、劇団の立ち上げにもかかわりましたが、その後、製版会社に入社しました。ちょうどアナログからデジタルへと印刷工
朝起きたら発売日の朝5時に最速で自動的にあの週刊少年ジャンプをダウンロードして読むことができ、それだけでなく無料のマンガも毎日5作品前後更新されるというかなり気合いの入ったiOS・Android向けアプリ「少年ジャンプ+」は一体どのようにして生まれ、そして編集部はどのような意図を持っているのか、そういったもろもろの気になる部分を集英社に行って直接インタビューして聞き出してきました。 少年ジャンプ+ http://plus.shonenjump.com/ 「少年ジャンプ+」や「週刊少年ジャンプ」の編集部が入っている集英社に到着。 正面から中へ突撃 インタビューに応じてくれたのは週刊少年ジャンプ編集部の細野副編集長(左)と、編集部員の籾山さん(右)。どちらも「少年ジャンプ+」を担当しており、裏から表まであらゆることを知り尽くしている人たちです。 GIGAZINE(以下、G): まずは「少年ジャ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く