衆議院選挙や参議院選挙などの国政選挙が実施されるたび、テレビ局は特番を組んで結果を放送します。投票締め切り時間前後に放送が始まりますが、開票率0%の状況で「当選確実」とされることが珍しくありません。投票結果がほとんどわからないのに、なぜ選挙速報で当選確実と言い切れるのでしょうか? 「0%」の開票率なのに「当確」といえる理由を『身の回りの数学』の著書で下関市立大学准教授の佐々木淳氏が解説します。 そもそも選挙の投票締め切りと同時に、「当選確実」とテレビなどで発信されることに「?」に思ったことはありませんか。実は、統計学を知るだけで、そのナゾがわかるんです。 まず、選挙速報では統計学の「区間推定」という理論と、「正規分布曲線」という左右対称の山型のグラフを使って当選者を予測します。難しく思われるかもしれませんが、簡単に言えば、一部の結果から全体の結果を予測する公式を用いて当選者を確定しているの