ウェブでの匿名性について、街中とか、居酒屋とか、そんなたとえ話をすることは(僕も)よくあります。曰く、隣の席のおっちゃんが上司の愚痴をたれていても、その愚痴をその会社がわかっちゃったとして営業窓口に電話してちくるか、と言うとちくらない。機密情報を産業スパイに売り込むか、というと売り込まない。たまたま経済記者が人事情報を聞いちゃった、とか、ライバルの会社の秘密の商品のことを聞いちゃった、とかならこっそり利用するだろうけれども。 現実の居酒屋、と言うのはウェブで何かを書くよりも相対的に小声な訳です。更に意識的に小声になって、イニシャルトークをしたら、もはやしゃべっている人がたまたま顔見知りでもない限り、何のことやらわからない。 ネットの公共性を意識すると、この居酒屋での小声イニシャルトークと、匿名でひっそり、と言うのは少し似てきます。前にも書いたとおり、ネットでものを書くというのは全世界に放送