中村和弘 学際融合教育研究推進センター生命科学系キャリアパス形成ユニット准教授(科学技術振興機構さきがけ研究者兼任)と片岡直也 同特定研究員らのグループは、心理ストレスを受けたときに体温を上昇させる脳内の神経回路のカギとなる仕組みを解明しました。 本研究成果は、米国の学術雑誌「Cell Metabolism」のオンライン速報版(米国東部夏時間2014年6月26日付け)で公開されます。 私たちが明らかにしたストレス信号の神経伝達経路は、脳内のストレス信号を交感神経系へ伝え、熱の産生や体温の上昇という生体反応を生み出す基本的な仕組みです(図)。この神経伝達経路を光で活性化すると、熱が作られるだけでなく、脈拍なども上昇しました。つまり、この神経伝達経路は、ストレスで心臓がドキドキする現象にも関わると考えられます。そして、強度の慢性ストレスを受けたときには、この神経伝達経路が過剰に活性化し、心因性