タグ

ブックマーク / www.astroarts.co.jp (7)

  • 直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト

    約70億光年彼方の宇宙で、9つのガンマ線バーストが直径50億光年のリング状に存在しているようすが明らかになった。 【2015年9月9日 RAS】 ガンマ線バーストは太陽が100億年かけて放つエネルギーをほんの数秒で放出する宇宙で最も明るい現象で、その明るさのおかげで非常に遠いところで発生しても検出することができる。 研究グループが発見したのは、約70億光年彼方でリング状に分布している9つのガンマ線バーストだ。リングの直径は差し渡し36度(夏の大三角がすっぽり収まるくらい)、実際の宇宙空間では約50億光年に相当する。偶然こうした分布となる可能性は2万分の1しかないという。 70億光年の距離に位置するガンマ線バーストの分布図、中央が発見された9つのガンマ線バースト(提供:L. Balazs) 宇宙を大きなスケールで見ると、その構造は一様で等方とされている。「宇宙原理」と呼ばれるこのモデルは、マ

    直径50億光年のリング状に分布する9つのガンマ線バースト
  • 宇宙飛行士の健康問題解決に貢献か、体長1mmの線虫

    国際宇宙ステーション(ISS)で宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行った実験で育った、体長たった1mmの線虫が、宇宙飛行士が抱える骨や筋肉の衰えといった健康問題を解決する答えを出してくれるかもしれない。 【2015年1月14日 NASA】 国際宇宙ステーション(ISS)で、シノラブダイティス・エレガンス(以下シー・エレガンス)と呼ばれる体長約1mmの線虫を使った実験が宇宙航空研究開発機構(JAXA)によって行われている。また、シー・エレガンスを使った別の実験「微小重力下におけるシー・エレガンスの筋線維変化(Alterations of C. elegans muscle fibers by microgravity (Nematode Muscle))」(訳はアストロアーツによる)も今年実施予定となっている。 シー・エレガンス(提供:NASA) シー・エレガンスはどこにでもいる線虫の一種で

    宇宙飛行士の健康問題解決に貢献か、体長1mmの線虫
  • ビッグバン直後に、なぜ宇宙は崩壊しなかったか

    素粒子物理学の標準理論は、なぜヒッグス粒子の生成によってビッグバン後に宇宙が不安定となり崩壊しなかったのかについて、答えを出せていない。その謎については、未知の物理が働いたからだといった理論が複数考えだされているが、答えは意外にシンプルな説明で得られるという研究成果が発表された。 【2014年11月19日 Imperial College London】 スイス・ジュネーヴ郊外の欧州原子核研究機構(CERN)でヒッグス粒子が発見されたのは、2012年(発見確定は2013年)のことだ。ヒッグス粒子が発見されたということは、加速膨張する初期宇宙でヒッグス粒子が作られたことによって宇宙が不安定になり、崩壊が引き起こされたはずであることを示す。だが現実として宇宙は崩壊していない。これはなぜなのだろうか。 その理由については知られざる未知の物理が働いたという説がいくつか唱えられてきたが、今回ヨーロッ

    ビッグバン直後に、なぜ宇宙は崩壊しなかったか
  • 100億光年彼方のクエーサーを複数アングルから観測

    巨大銀河団の重力レンズ効果によって分離された遠方天体の複数の像が、天体を異なる角度から見た立体構造を映し出したものであると確認された。ハワイのすばる望遠鏡から、100億光年彼方にある銀河核(クエーサー)の構造を立体視できているということになる。 【2014年10月23日 信州大学】 約50億光年彼方の銀河団ごしに見える100億光年彼方のクエーサー「SDSS J1029+2623」は、銀河団の強い重力による屈折(重力レンズ効果)を受けて分離した3つの像となって観測されている。2010年にこの分離像のうち2つ(AとB)をすばる望遠鏡で観測した信州大学などの研究グループが、これらの像に違いがあり、クエーサーを異なる角度から見た姿という可能性があることを昨年発表した。 しし座方向の銀河団の重力レンズごしに見える、クエーサーの3つのレンズ像(A、B、C)。ハッブル宇宙望遠鏡で撮影(提供:信州大学、国

    100億光年彼方のクエーサーを複数アングルから観測
  • 鉄が見つからなかった星は宇宙初期のブラックホール生成の痕跡

    【2014年9月25日 カブリIPMU】 最近見つかった極端に鉄の割合が低い星について、理論計算の結果、宇宙で最初にできた初代星の超新星爆発で放出された元素から誕生したことが明らかになった。その特異な元素組成は、太陽の数十倍の質量をもつ初代星が超新星爆発を起こしてブラックホールになる時に放出する元素組成にひじょうに近いこともわかった。 極端に鉄の割合が低い星「SMSS J0313-6708」。1989年にアングロ・オーストラリアン天文台 (AAO)の望遠鏡で撮影された画像。クリックで拡大(提供:CAI/Paris - provided by CDS image server, Aladin: Bonnarel F.,et al. Astron. Astrophys., Suppl. Ser., 143, 33-40 (2000)) ジェットを伴う初代星の超新星爆発のイメージ図。クリックで拡

    鉄が見つからなかった星は宇宙初期のブラックホール生成の痕跡
  • ガスが増えると切り替わる、銀河中心ブラックホールのX線放射

    【2014年9月19日 理化学研究所】 天文衛星「すざく」によるX線観測から、活動銀河核のブラックホールに流れこむガスがある一定の量を超えると、放射されるX線の成分や量、変動の仕方が劇的に変化することがわかった。ガスの重力エネルギーを放射に変換する機構が、ガスの量次第で異なる動作モードに切り替わることが示されている。 NGC 3227中心部の活動銀河核(AGN)と、推測される巨大ブラックホール周辺の構造。クリックで拡大(提供:発表資料より。写真:Ken Crawford) 活動銀河核のX線強度相関図。ある強度を境にして、X線のスペクトル構成が劇的に変化することがわかる。クリックで拡大(提供:発表資料より) 理化学研究所と東京大学などの共同研究グループは、しし座の方向約7700万光年彼方にある銀河NGC 3227の中心にある巨大ブラックホールを、天文衛星「すざく」のX線観測データから調べた。

    ガスが増えると切り替わる、銀河中心ブラックホールのX線放射
  • 宇宙で超巨大な「空洞」が見つかった

    【2007年9月4日 NRAO Press Release 9月14日 更新】 電波の観測から、約10億光年にわたって何もない領域が見つかった。そこには星や銀河はもちろん、ガス、そしてダークマター(暗黒物質)さえ存在しない。大きなスケールで見れば、宇宙には泡のように「空洞」が連なっていることが知られているが、今回見つかった「空洞」のサイズはけた違いだ。 「巨大ボイド(空洞)」とその効果を示した概念図。ビッグバンからしばらくして放たれた宇宙マイクロ波背景放射には、わずかな温度の「ゆらぎ」がある(右)。それが巨大ボイドを通過すると(中)、「コールドスポット」が観測される(左)。クリックで拡大(提供:Bill Saxton, NRAO/AUI/NSF, NASA) 宇宙にはほとんど物質が存在しない「ボイド(空洞)」が存在し、膜のように分布する銀河団とともに、泡が積み重なったかのような「大規模構造

  • 1