一昨日の読売新聞(大阪版, 第20041号)をチェックしていたら、左山政樹の『常用漢字2131字必要か』(p.25)という記事が目にとまった。 漢字小委では現在、追加される191字の漢字をどんな形で書くか、つまり字体の論議に入っている。字体が問題になるのは、ざっと30字。その中で例えば、「カツ・くず」と読む「葛」(下半分は匃)と「葛」(下半分は匂)のどちらの形を採用するのか。2000年に当時の国語審議会が定めた「表外漢字字体表」では、「葛」(下半分は匃)の字体を標準としたのに対し、同じような形のある常用漢字の「掲」「褐」「喝」「渇」の右下部分は、「ヒ」の形で統一されている。 正直なところ「葛」は、今回(新)常用漢字に追加される漢字の中では、最も難しい部類に属する。そもそも「匃の葛」と「匂の葛」が同じ文字コードを共有しているので、こういうページでは書き分けることすら難しく、それでいて「匃の葛