解析した屋久杉の年輪を示す増田准教授=名古屋市千種区 日本では奈良時代にあたる8世紀に、宇宙で大きな環境変動があったことを、名古屋大の増田公明准教授(宇宙線物理学)らのチームが突き止めた。地球に比較的近い場所での「超新星爆発」や、太陽表面で大爆発「スーパーフレア」が起きた可能性もあるという。日本時間4日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。 地球には宇宙から絶えず宇宙線(放射線)が降り注いでいて、その量は太陽の活動や宇宙の環境変化によって変わる。 研究チームは、過去に伐採された樹齢1900年の屋久杉の年輪に刻まれた宇宙線の影響を解析。宇宙線の影響で生成される特殊な炭素(炭素14)の量を調べたところ、西暦774〜775年の1年間だけ、平常時の20倍に急増していた。 短期間にこれほどの変化をもたらす宇宙の現象としては、星が一生を終える「超新星爆発」が地球の近くであったか、太陽で「スー